すでに多くの富も高い名声も得ている著名な超一流人たちは、成功を手にするために不可欠な人生におけるさまざまなヒントを数多く遺してくれています。そういった人物のキャリアを見ていくと、「億万長者マインド」と呼べるような人生訓が明らかになります。
私自身が、先達の人生からピックアップした主な類型を列記してみましょう。
①早起きを心がけている
有名な日本の格言に「早起きは三文の徳」というのがあります。これは世界的に不変な成功に欠かせない法則のようです。朝の1時間には夜の3時間に相当する価値があるともいわれていて、つまり、仕事を3倍こなすことができる、時間を3倍有効に活用できるということです。
絶対的な能力差でもない限り、2倍働けば報酬や成果は2倍になりますよね? それを合わせて考えれば、朝の1時間が持つ大きな価値も理解できるのではないでしょうか。
かのナポレオン·ボナパルトは、周囲と比べて極端に睡眠時間が短かったともいわれています。彼もまた、朝型人間だったことでしょう。早朝から新たな計略を思い巡らせ、その日のうちに実行してみる。敵に先んじて機略を発揮できるし、常に先回りして相手に対峠することが可能です。その繰り返しが、中世的だったヨーロッパ世界に変革をもたらし、近代への架け橋となる原動力にもなっていたのではないでしょうか。
早起き習慣とは実は、「時間の有効活用」に他ならないのです。
②より大きな世界を見る
日常の雑事に追われていると、あるいは仕事に忙殺されているときなどでも、人はよく視野狭窄に陥りがちです。目先のことしか見えなくなり、判断力も低下してしまいます。
一方で、常に自分のことしか考えられない人もいます。これは視野狭窄が常態化しているということです。周囲を見渡す広い視野があってこそ、成功のカギを発見することもできれば成功への道を認識することもできます。
だから超一流の成功者たちほど、「自分だけではなく友人も」「友人だけではなく関係がある人全員も」というように見渡す視界が広くなっています。最終的に、その広い視界には「世界」が入っています。
例えば「自分のため」「会社のため」ではなく、それにつながる「日本のため」、さらに広く「日本ばかりか世界中のため」というように、自分が日常的に関心を持って認識する世界を広めるのです。
世界を見ているからこそトレンドも把握できるし、そのトレンドと自分の能力や立場などを冷静にマッチングすることもできます。わずかなチャンスを確実にモノにしてブレイクスルーを果たした成功者たちは、一様に「世界」を相手にし続けていたのです。
もちろん、最初から「世界」を見ている必要もなく、そこにいたるステップを踏むことができていれば、自然と視野は広くなることでしょう。
これと同じようなマインドとして「大きな夢を語る」というのもあります。仕事の場面で例に取れば、「今日のノルマをこなす」などというレベルで夢を設定するのではなく、「会社を一流グローバル企業に成長させるほどの成果を残す」ぐらいの気構えを持つのです。
「大きな夢」は周囲に公言することも重要です。いわば「口約束」をしたようなものですから、実現させようというモチベーションも高まりやすく維持しやすく、プライドをかけて実現にまい進できることでしょう。夢を語るのは経費もかからないし、誰にも迷惑がかかりません。そして掲げるなら「大きく!」です。
ほかにも、
③他人の成功を心から願う
④趣味を富の形成に役立てる
⑤遊ぶときは真剣に遊ぶ
⑥共存できる仲間を得る
⑦周囲と自分とを比較しない
⑧ストレスや反省はその日のうちに解消する
⑨清潔な水回りの維持を心がける
というようなものがあります。